大阪大学中之島芸術センター企画展: 天然表現「投錨するアート」

2024.07.09

大阪大学中之島芸術センター企画展: 天然表現「投錨するアート」


作品は何かを表現しない。何かを主張しない。問題提起などしない。作品は、制作の体験を志向し、体験を召喚した大海原の一点にあたりをつけ、投げ込まれる錨のようなものだ。そこに立ち、その場所から網を入れることで、作家や鑑賞者は、また新たな形で体験を召喚可能とする。錨は、行こうとする船と行かせまいとする海の間に翻弄されながら、その葛藤を無効にするべく着底する。繊細に推し計りながら、しかし最後は、賽を振るように投げこまれる。その賭けに論理的必然性はなく、表現、主張、問題提起の余地などない。極めて危険なその賭けは、だからこそ外部に触れる。それが創造であり、芸術なのである。

■出品作家
松本直樹(美術家/長野美術専門学校副校長)
郡司ペギオ幸夫(早稲田大学理工学術院 基幹理工学部・研究科教授)
中村恭子(日本画家/大阪大学中之島芸術センター准教授)


開催期間: 2024/7/2(火)〜8/4(日)
休館:月曜・祝日
開催時間: 10:30~17:00
開催場所: 大阪大学中之島芸術センター(大阪市北区中之島4-3-53 大阪大学中之島芸術センター4階展示室)
料  金: 入館無料
問合せ先: secretary.art@ml.office.osaka-u.ac.jp
WEBサイト: https://www.art.osaka-u.ac.jp/ONAC2024_NBE_AnchoringArt_exb/